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感想の練習

「神様ゲーム」麻耶雄嵩

 ※核心は避けていますが本編のネタバレを含みます・備忘録なのでとてもざっくりしてます

 

神様ゲーム (講談社ノベルス)

神様ゲーム (講談社ノベルス)

 

 

感想:なんだこれ

 

「名探偵は過たない」を「神様はすべてを知ってる(≒過たない)」と重ねたというなるほど感。

個人的に私は神という概念萌えで、「すべてを知る神」「退屈する神」みたいなのはとても好きなのですが鈴木君はたいへんあっさりした神であるのでそこまでどストライクではない。授業や生活を真面目に受けて楽しんでいるのはかわいいけれど私が好きな神はもっとそういうのを本気で楽しんでキャッキャするようなタイプ。(そして一瞬で飽きる) 「けして過たない神様」という意味ではたいへん燃える。

話はとてもあっさりしているけど相変わらず裏をかくことと読者を絶望させる、驚かせることに全力を傾けているな……と感じる。友人殺しの天誅がくだされるシーンは特に。ラストシーンも。でもああいう驚きをしたいならもっと文章ちゃんとして!?!?!? とは思ってしまう。あっさりしすぎている。読むのは楽だし一瞬で読めるしこのくらいの文章でも小説になるんだな! と元気づけられることがないとは言わないけれど、小学生の一人称ということを加味しても……といってもそれはかなり意識されているだろうのでひとえに「文章が稚拙」と言い切ってしまうのは正しくはないのだが…… とにかく読んでいる最中は美しい文章が読みたくてたまらなくなる。

 

驚きはあるけれどその驚きの大きさとしてはメルカトルの短編集とさして変わらず、総合的には驚きの大きさとページの時間対効果など考えると短編集のほうがお得だなという感は否めない。大変個人的な意見だがメルカトルと美袋のようにいわゆるところのキャラ萌えがないという点でもより退屈に思わせる。すべてのキャラが記号でしかない(メルカトルと美袋も記号だけど、彼らは記号を付加されたキャラクターであると思える)。

 

とりあえず次はさよなら神様を読んでみる予定。